樋口式小論文作法


文章表現力を身に着けるには時間がかかる。だが、小論文の書き方(というよりは「組み立て方」)は、そのつもりで訓練すれば、比較的短時間で習得できる。そのための参考書として推薦できるのが 樋口裕一『ホンモノの文章力 自分を売り込む技術』(集英社新書、2000年) である。

この本の帯には「受験小論文の神様」がテクニックを大公開!とあり、タイトルとあわせて見ると「過剰広告」のような感じがするが、内容は非常にしっかりしている。
まずは小論文の「型」をおぼえることに焦点を絞り、とにかく型に合わせて自分でも書いてみるよう促しているところは、非常に実践的(かつ実戦的)だ。
「文は人なり」ではない、「ありのままに書け」でも「自分の言葉で書け」でもない、文章とは「自己演出」だ。だから、どう書いたらよい点数が取れるか、どう表現したら自分をアピールしてできるか、まずはそのテクニックを徹底的に教えてあげるから、君もしっかり身につけてくれよ ― というのが著者の基本姿勢である。

詳しくは本書をしっかりと読んでほしいが、樋口式小論文作法の要点およびサンプルはこうだ。よく読んで、型をおぼえてほしい。

実例:堤未果、湯浅誠『正社員が没落する ― 「貧困スパイラル」を止めろ!』(角川oneテーマ21新書、2009年)の「第1章」「第2章」をふまえつつ、次のテーマで小論文(800字以内)を書きなさい
 「民営化/市場原理」は社会にどういう負の効果をもたらすか?
学生が実際に書いた小論文を、樋口式の観点からコメントした例、および若干の修正を施したあとの例をどうぞ。